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ウォーターネットワーク代表・柴崎によるコラム
〔2003年1月〜2003年6月〕

コラムについてご意見やご感想がございましたら、是非、柴崎宛にメールをお送りください。

2003/06/18:紫波町〜北上川、紫の水波〜

赤石神社(志賀理和氣神社)の拝殿後方には北上川が流れている
赤石神社(志賀理和氣神社)の拝殿後方には北上川が流れている
北上川から引き揚げられたとされる御神石の「赤石」
北上川から引き揚げられたとされる御神石の「赤石」

岩手県紫波町(しわちょう)の名前の由来を訪ねた。「水の音原風景」北上プロジェクトを実施する会場の脇、北上川を背にした志賀理和氣神社にその由来となった御神石「赤石」が奉られている。

由来によれば、天正の昔(16世紀末)、郡下六十六の領主・斯波孫三郎詮直公が北上川でご遊覧の折り、川底に赤石の大石を見て紫色の水波に漂うその美しさに感有って一首を詠じたという。

「今日よりは 紫波と名づけん この川の 石に打つ波 紫に似て」

以来、これまで子波、斯波、斯和、志和と変遷してきた名前を「紫波」と改め、この神社も通称赤石神社、赤石さんと親しまれ、詮直公によって引き揚げられた赤石は霊妙あらたかなる霊石として崇拝されて来たそうだ。

情緒のない地名・町名が増えているこの時代、北上川にまつわる美しい由来と町名に出会えた喜びに包まれた。

※ この由来を基に、「水の音原風景」北上プロジェクトのチラシ・ポスターも紫の色を基調に制作させていただきました。
» 「水の音原風景」北上プロジェクト詳細へ
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2003/05/13:水分神社の湧水

8月に「水の音原風景」北上川プロジェクトを実施するため、岩手県紫波(しわ)町を訪れた。紫波町は盛岡から南へ10km、北上川上流域に位置する自然豊かな町だ。

水分神社
水分神社
水を汲みに来る人が絶えない
水を汲みに来る人が絶えない
この湧水の源泉がこの建物の中にある
この湧水の源泉がこの建物の中にある
湧水の源泉
湧水の源泉

この日、プロジェクトの実施候補地を町の環境課の方々が中心となり事前に調べていただき、一日がかりでご案内いただいた。

町の主な施設も拝見させていただいたが、その中で特に印象的だったのが「水分(みずわけ)神社」の湧水だった。この湧水は、ラ・フランスなどの果樹園が広がる紫波町の山辺、旧水分村の人たちによって大切に守られてきた名水で、盛岡や花巻からも水を汲みにくる人が絶えない。この日も水を汲む人たちが次々に訪れていた。

この水汲み場から更に杉の森を進み水分神社に参拝。そして、その神社の裏側、少し谷を降りた場所にこの湧水の源泉が小さな建物に守られている。

普段は入れないこの中に入ると、注連縄が結ばれた岩場から凄い量の水が湧き出していた。この水源は日量3,000m³以上の湧水量があり、渇水時期でも涸れることがないという。背後の山はそんなに深い感じはしないがブナ林だそうだ。

神聖な森と水に感動。一口手ですくっていただくと、冷たく体に染み渡る。この水は、現在上水道として町の約1000戸、約4000人の水道水となっているそうだ。こんな水を原水にした水道水を飲めるっていうのは、なんと贅沢なことだろうか。

「水の音原風景」プロジェクトでは、1998年に源流の森をテーマとした「水分(みくまり)の森」という楽曲を制作した。尺八、筝、十七絃による合奏曲だ。

今回の北上プロジェクトでは、この曲を一つのシンボルとしてプログラムに入れることを決めた。

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2003/03/21:日本の音階を奏でる川

この日、第3回世界水フォーラム・国立京都会議場で優秀パートナー機関の表彰式があった。ウォーターネットワークは、高島屋、JAICAに続き第3位として第3回世界水フォーラムの運営委員会長で元内閣総理大臣の橋本龍太郎さんから盾をいただいた。

来迎院の前を流れる呂川
来迎院の前を流れる呂川
来迎院の後ろを流れる律川
来迎院の後ろを流れる律川
律川の上流にある音無の滝
律川の上流にある音無の滝

これも「水の音原風景」プロジェクトへの参加者の皆様から多くの「水の声」をいただけた結果と改めて感謝申し上げます。

さて、この日午後からフリーとなったため、前から訪れたいと思っていた大原の来迎院を訪れた。来迎院は声明発祥の地で、境内を挟んで流れる呂川と律川は声明の音階を表しているという。「呂律がまわらない」という言葉もここから出たそうだ。

来迎院の境内に立つと、呂川と律川のせせらぎの音に包まれる。ちょっと違った水の音がまさに立体サラウンドとして体を包み込む。静寂の中に響く水音、何と心地の良い時なのだろうか・・・。日本音楽の源流といわれる声明の発祥の地、そこには水の音が響き続けている。何か考えさせられるものがあった。

来迎院の前の道を10分程登っていくと、律川の上流の「音無しの滝」に出る。この滝は、声明の集大成した良忍が滝の音が声明を妨げるので呪術をかけて水音を止めたと伝えられている。

この日、改めて水の音を探求したいと感じた。

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2003/03/20:龍と水 〜その3〜

美しい琵琶湖、青のグラデーション
美しい琵琶湖、青のグラデーション

三井寺から戻り再びゆっくりと琵琶湖の景色を眺める。静かな水面は青のグラデーションが重なりどこまでも美しかった。

昼前に程さんと帯名さんと琵琶湖ホールに入り、「悠久なる水の調べ」の出番を待つ。

昼過ぎ、控え室のある関係者ロビーには衝撃が走った。ロビーにおかれたテレビは、米国によるイラク攻撃開始を伝えていた。水は平和の根幹であり、第3回世界水フォーラムもイラク問題に大きな影響を受けてきた。この日、皮肉にも大津会場では「水と平和―水を通じ紛争解決」の分科会もスタートした。

そんな中、琵琶湖ホール・大ホールでシンポジウム「農村地域における新たな水文化の創造」が始まり、二胡と筝による「悠久なる水の調べ」も演奏された。

程さんの二胡の音色は、羊水から生まれ出る時に味わう喜び・恐れなど様々な感情を表しているという。その二胡の棹には龍が彫られている。そして、日本の筝も楽器は龍に例えられていて、楽器の各部位も龍頭、龍角、龍尾などと言われている。

二つの龍の楽器が水の姿を奏でる。その音色は、静かで、激しく、美しいものであった。1500人もの来場者から大きな拍手が贈られた。

演奏後の程さんと帯名さん(楽屋にて)
演奏後の程さんと帯名さん(楽屋にて)

水を知ることは、世界の人々が一つの地球を流れる同じ水を分け合っていることを知ることができる。そして、文化を知ることは世界の多様な価値観を知り認めることに通じる。

この日、世界水フォーラムの母体である世界水会議(WWC)理事会は、イラク攻撃に対して「貧しい人々が犠牲になる。水供給施設やダム、衛生施設を破壊してはならない。」とする緊急アピールを発表した。

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2003/03/20:龍と水 〜その2〜

美しい琵琶湖の朝は、龍神様の御蔭か。心地よい目覚めだった。琵琶湖ホールに入る前に早起きして、前から行ってみたいと思っていた三井寺に朝の散歩がてら出かけてみた。

三井寺の仁王門
三井寺の仁王門
霊泉のある閼伽井屋
霊泉のある閼伽井屋
九頭龍神が住むという三井の霊泉
九頭龍神が住むという三井の霊泉

三井寺は正式には長等山園城寺といい、天台寺門宗の総本山で、近江八景の一つ、そして、日本三名鐘のひとつ「三井の晩鐘」として知られている。琵琶湖から引かれた琵琶湖疎水の先の長等山中腹に位置していて、ホテルから歩いて15分くらいだった。

朝早い三井寺にはまだ誰もおらず清涼な空気が流れている。そして、ここで再び「九頭龍神」に出会う!

「三井寺」の名前は、境内に天智・天武・持統の三帝が誕生の際に御産湯に用いられたという霊泉があり“御井の寺”と呼ばれていたことに由来するそうだ。

その霊泉のある閼伽井屋に近づくと、「ゴボゴボ、ゴボゴボ」と水の湧き出る音がしている。何でも、この霊泉には九頭一身の龍神が住んでいて、年に十日、夜丑の刻に姿を現し、金の御器によって水花を金堂弥勒に供えるので、その日は泉のそばに参ると「罰あり、とがあり」といわれ、何人も近づくことが禁じられていたという話が伝わっているそうだ。

昨日に続く九頭の龍!との出会いにびっくり。ホテルに戻り早速程さんに報告すると、慌てて程さんも三井寺に向かった。

龍様のいたずらはどこまで続くのか・・・。

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2003/03/19:龍と水 〜その1〜

ホテルの部屋がない!そんなハプニングから滋賀の世界水フォーラムは始まった。

この日、翌日に琵琶湖ホールで行われる第3回世界水フォーラム分科会「農村地域における新たな水文化の創造」シンポジウムで中国と日本の楽器による「悠久なる水の調べ」を実施するため滋賀・大津に入った。二胡奏者の程農化さん、筝の帯名久仁子と一緒だ。

ホテルに着くと、主催者からの予約が通っておらず、空き部屋もないという。あわてて主催者に連絡を入れ確認をしていると、程さんが何やら興奮して一生懸命見ている。

九頭の龍と玉の彫刻
九頭の龍と玉の彫刻
程さんの二胡には龍が彫られている
程さんの二胡には龍が彫られている

「柴崎さん、これすごいことですよ!!」

それは、そのホテルのロビーに置かれた翡翠でできた「九頭の龍と玉」の彫刻で、程さんはこの置物に出会えたことに感動している。龍は水の神様で、程さんの二胡にも龍の彫り物が施されている。「九頭の龍と玉」は中国では有名な話で、玉は太陽を現しているそうだ。

結局、この日このホテルに部屋は取れず、別のホテルに再予約いただき移動した。程さんは、「この彫刻に出会うためにこのホテルに来たんです!」とずっと興奮している。

我々は、かなりグレードアップされたホテルに宿泊することになった。程さんいわく「これは龍様のいたずらです!!」。新しいホテルは、琵琶湖に面し、我々はこころゆくまでその水の景色を楽しむことができた。謝謝。

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2003/03/16:水と文化多様性

2003年3月16日(日)、第3回世界水フォーラムが京都、滋賀、大阪で始まった。

「21世紀の水問題」を解決するために世界中から様々な立場の人たちや専門家が集まった。「水と貧困」、「水と平和」、「水と食料・環境」、「水と気候変動」、「水と都市」、「水と教育」、「水と情報」など38のテーマが設定され、これらの下に351の分科会が行われる。

国立京都国際会館・入口のものものしい警備

この日、我々は演奏家とともに「水と文化多様性」という分科会に参加するため京都の中心会場となる国立京都国際会館に入った。

イラクを巡る国際情勢が緊迫する中でのスタートだったため、持ち込む荷物に関する制限も厳しく、演奏家の筝(琴)の持込みをどのようにするか直前まで調整を続けていた。会場の入口はX線による荷物検査と、金属探知機のゲートとものものしい警備が行われていた。空港並みのチェックを受け、なんとか筝も無事に会場まで運び入れることができた。

会場では、既に開会式が始まっており、名誉総裁としてご出席された皇太子さまの記念講演の模様が大型スクリーンに映し出されていた。水上交通史は皇太子さまのご研究テーマの一つだそうで、「京都と地方を結ぶ水の道」をテーマとしたお話しは、平安京以降の琵琶湖や淀川の水運機能について図表を使いとても詳しい内容で、「世界の川や湖がその美しさを今後も保っていかれることを願います」と結ばれた。ちなみに、皇太子さまはイギリス・オックスフォード大学留学の時にはテムズ川の交通史に関する論文も執筆されているそうだ。

午後から各分科会が始まった。この日は「気候変動」、「水供給、衛生、汚染」、「エネルギー」や我々の参加する「水と文化多様性」といったテーマで情報交換が進められた。

「水と文化多様性」分科会は、ユネスコ、フランス水アカデミー、日本の国立民族学博物館のコーディネートによるもので、「文化」というテーマは世界水フォーラムにおいて始めてだそうだ。建築家の安藤忠雄さんの基調講演でスタート。京都の中心部を流れている高瀬川との空間的な融合を図り設計されたタイムズビルなどの例を挙げられ、水とのつながりを取り戻し、生活における水の意味を改めて考えていく必要があるのではないかと述べられた。

“水の音楽”の演奏プレゼンテーション

その後、我々の「水の音原風景」プロジェクトの概要説明と演奏プレゼンテーションを行った。“水の音楽”というアプローチ方法はユネスコからずっと興味を持っていただいてきたが、この日も参加者の方々に大きな興味を持っていただいた。

水の神様で知られる京都の貴船神社・宮司、高井和大さんからは、水の循環を司る神様「オカミノカミ」や貴船の自然とのつながりについて解説が行われた。海外からは、ノルウェー、フランス、コンゴ、エジプト、インド、フィリピンなど世界の様々な国や民族の水とのかかわりの歴史と現状について報告され、水問題解決の取り組みについて発表された。

今回の水フォーラムの焦点の一つである水道事業の民営化が、先住民などの伝統的な水の権利を奪うことにつながる可能性があり、文化や地域の歴史的背景を考慮していく必要があるということもこの分科会を通じて認識された。今後、水と文化という視点はますます重要なものになるだろう。

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2003/03/10:日本水大賞の特別賞を受賞!

「音」や「五感」を通じて水の大切さを訴える「水の音原風景」プロジェクトが、2003年の日本水大賞の「審査部会特別賞」をいただけることが決定しました。

この日本水大賞は今年が第5回目で、日本水大賞顕彰制度委員会により毎年審査され決定されているものです。

「水の音原風景」プロジェクトは今年で8年目を迎え、国内外で新たな展開を計画しております。

このプロジェクトが継続的に発展してきたのも、人との出会い、そして、多くの方々に共感いただきご協力いただけたからに他なりません。この場をお借りして改めて感謝を申し上げたいと思います。これを励みに更に努力していきたいと思いますので、どうぞよろしく御願い致します。

2003年の新たな展開として、海外ではオーストラリア・シドニー湾での野外プロジェクト、国内では校庭プロジェクトのスタートを計画しております。詳細は決まり次第ニュースに掲載いたしますので、今後ともご注目いただければと存じます。

追記

惠小百合先生(江戸川大学社会学部教授、荒川流域ネットワーク代表)から、日本水大賞募集にあたり、次の推薦のお言葉をいただきました。

「現代社会の喧騒のなかで、自然界の、それも水の音をこれほどまでに豊かにさせてくれるウォーターネットワークの活動こそ、私たちの感性を磨くためにもはや不可欠なのです。」

惠先生は、このプロジェクトのスタートとなった’96長瀞清流コンサートの時にトークセッションに講師としてご参加いただき、それ以降、このプロジェクトを応援していただいてきました。惠先生ありがとうございました。

日本水大賞 http://www.japanriver.or.jp/taisyo/
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2003/03/03:「水に流せる」心のゆとり

今日は桃の節句、ひな祭り。ひな祭りの歴史をひも解くと、水と深いかかわりを持つ水辺の行事であったそうだ。

古代、日本の水辺で行う祓(はら)えの神事が形を変えて受け継がれ、ひな祭りの源流となったといわれている。身についた罪やけがれを人形(ひとがた)に移し、川や海に流す風習があり、ひな人形の原形となっていったそうだ。「嫌なことは水に流す」という言葉にもあるように、日本的な感性もまた水と深く結びついている。

複雑にエゴと利権がからみあう国際社会では、もはや「水に流す」ことはできなくなっている。世界情勢は日々刻々ときな臭くささを増し後戻りできない様相を強めている。

そんな状況の中、第3回世界水フォーラムが2週間に日本で開催される。琵琶湖・淀川を結び京都・滋賀・大阪で開催されるこの国際会議は、21世紀の水のあり方を議論するとても重要な会議である。それは、21世紀に人類により最も奪い合いとなると予想されているものが土地でも石油でもなく、「水」であると言われているからだ。

ウォーターネットワークは開幕日の3月16日、ユネスコ、フランス水アカデミー、国立民族学博物館のコーディネートによる「水と文化多様性」分科会のオープニングで演奏プレゼンテーションを行う。この分科会にはフランスのシラク大統領が出席を表明されていたが残念ながら来日も中止となった。この会議の警備もものものしくなりそうで、荷物の持ち込みも厳しく管理され、演奏家の筝や楽器の持ち込み手続きも大変だ。

これまでにも「水」を巡る紛争は世界各地で起きてきたが、21世紀は更にその争いの拡大が懸念されている。

「水」は、政治、環境、衛生、資源、都市、農業、食料、気候、教育、文化、エネルギーなどなど、あらゆる分野で重要な役割を担っており、世界水フォーラムでは300を超える分科会で様々な水のことが議論される。「水」を大切にすることは、地球と全ての生命を大切にすることであり、地球の永続的な平和につながると思う。この水フォーラムを通じて一人でも多くの人にそのことを考える機会となってほしい。

豊かな水の存在が、「水に流せる」心のゆとりを生むのではないだろうか。

第3回世界水フォーラム 2003/3/16(日)〜3/23(日)
http://www.worldwaterforum.org/jp/
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2003/01/27:氷を見つめる

北海道のオホーツク海が流氷で埋まる季節となった。

流氷の源は中国とロシアの国境を流れる大河アムール川(黒龍江)にさかのぼる。シベリア大陸を流れてきたアムール川の冷たい雪解け水が大量に注ぎ込む。海は凍り始め、1000キロに渡り網走の沿岸まで流氷で埋め尽くされる。

26日には、平年より6日早く、オホーツク海側の網走沿岸の8割以上が流氷で埋まる「流氷接岸初日」が観測された。

「氷」は21世紀の地球環境を判断する一つの指標になる。NASAのグループのまとめによると、地球温暖化が現在のペースで続けば北極海の氷は今世紀末には完全になくなってしまうという。

北極の夏の永久氷(夏でも融けない氷)の面積は1990年代に入って急速に減少し、10年間で9%減ったそうだ。この10年間で夏の平均気温は1.2度高くなり、地球温暖化が急速に進んでいる。アフリカ最高峰のキリマンジャロ山頂を覆う雪や氷河も同様で、2015年にはなくなってしまうと予測されている。

氷は地球上で水が特殊な物質であることを教えてくれる。

氷が水に浮かぶ。これはあたりまえのことだが、一つの奇跡とも言える。地球上の物質で液体より固体の状態が軽くなるものは、水(氷)以外にない。このことにより地球は豊かな生命の星となった。

もし、氷が水より重かったら地球の姿はどのようになっていただろうか。氷は海や川の底へ沈み、底の方では太陽の光が届かず融けないで堆積していく。氷に閉ざされた世界がどんどん広がり、生命の活動できる場所がどんどん少なくなっていっただろう。

今起きている「氷」の変化は誰もが見て知ることができる。氷を見つめ、地球環境の変化を実感しよう。

流氷に関するサイト

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